2003年9月9日

食品安全委員会
委員長 寺田 雅昭 様

食の安全・監視市民委員会
代表 神山 美智子

 6月27日付、厚労省薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会が「安全性が確認された」として認可した、後代交配種及び8月7日食品安全委員会に諮問された後代交配種に関する申し入れ

  6月27日、厚労省薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会は、「安全性が確認された」として遺伝子組み換え食品・添加物を多数承認した。7月1日から審査が食品安全委員会に移行するため、駆け込みで承認された形となった。この時に初めて、遺伝子組み換え作物同士の掛け合わせ品種が6種類(モンサント社のトウモロコシ3品種、ワタ2品種、デュポン社のトウモロコシ1品種)承認された。

 このような掛け合わせの品種の承認は、これまでなかった。当初、厚労省は遺伝子組み換え作物の安全性審査に関して、遺伝子組み換え作物を親株として用いた後代交配種に関して、手続きは簡略化せず、ゼロから評価することを求めていた。しかし、その後、片方が遺伝子組み換え品種で他方が通常の品種の場合、安全性審査を簡略化する見解に変更した。

さらに、遺伝子組み換え作物を親株として両方とも用いたケースも、親世代の安全性が確認された上で、「組換えDNA技術により新たに獲得された性質が後代交配種においても変化していないこと」等の条件をクリアすれば、安全性審査を簡略化する見解に変更した。なし崩し的に手続きを簡略化したことになる。しかも、食品安全委員会へ移行する直前に、6種類も承認したことは、消費者軽視もはなはだしいといわざるを得ない。

 モンサント社の除草剤耐性大豆が、安全性審査後に、DNA断片が見つかるなど、さまざまな問題点が明らかになった。親世代の安全性に関してすら、科学技術のレベルが上がることで新たな問題点が見つかっている。この技術がまだ未熟であることを意味する。ましてや後代交配種において何が起きるかは予測がつかず、未知の要因が多い上にDNAレベルの研究が未確立であるため、「組換えDNA技術により新たに獲得された性質が後代交配種においても変化していないこと」を確認することは事実上不可能である。

 にもかかわらず、申請を急ぐ理由としては、花粉の飛散によって交雑が起き、意図せざる後代交配種が次々と誕生しており、それが未承認作物としてわが国に入ってくる可能性が高いため、それを避ける方法としてとられているとしか考えられない。

 今回、2種類の後代交配種が食品安全委員会に申請された。この2種類に関し、食品安全委員会は、独立した機関として、厚労省が最初に行っていたように手続きを簡略化せず、ゼロから評価することを求める。また、6月27日に承認された後代交配種に関しても、再審査を行うよう求める。

以上

(連絡先)
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日本消費者連盟内
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