06FSCW第11号
2006年12月21日
厚生労働大臣 柳沢 伯夫様
 食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子
東京都新宿区早稲田町75 日研ビル2階
特定非営利活動法人 日本消費者連盟気付
tel03-5155-4765 fax03-5155-4767

トランス脂肪酸の使用規制と含有表示義務化を求める申し入れ


 米食品医薬品局(FDA)は、トランス脂肪酸が含まれている食品に関して、2006年1月1日から食品パッケージにトランス脂肪酸量を明記するという表示を義務付けました。

 貴省が1999年に示された「第6次改訂日本人の栄養所要量」には、「トランス脂肪酸は、脂肪の水素添加時に生成し、また反芻胃の微生物により合成され吸収されることから、反芻動物の肉や乳脂肪中にも存在する。トランス脂肪酸の摂取量が増えると、血漿コレステロール濃度の上昇、善玉コレステロール濃度の低下など、動脈硬化症の危険性が増加すると報告されている。」とあります。
 トランス脂肪酸の摂取と心臓疾患のリスク増大には相関関係があることから、食事、栄養および慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合は最大でも1日当たりの総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告し、各国の中にはすでに規制や表示を義務付けている例があることは周知の通りです。

 米国では、今年に入って大手ファーストチェーンが相次いでトランス脂肪酸の含有量の少ない食用油を使用しゼロに減らす方針を発表、ニューヨーク市も市内飲食店を対象に1食当たり0.5c以下に抑えるよう義務付ける厳しい使用規制策を打ち出しています。

 日本人のトランス脂肪酸摂取量は1日当たり平均1.56cで、摂取エネルギーの0.7%に相当するとして、WHOの勧告の1%未満であるから安全であるという食品安全委員会の見解が出されています。

 しかし、子どもの肥満傾向は大きく、生活習慣病になるハイリスク児の割合は2000年ですでに3人に1人という実態です。また、大人のメタボリックシンドロームの警告がなされています。いずれも、これらの健康問題の原因は食生活にあり、食生活を改善することが必須であると指摘されています。日本人の平均値で安全だとしてもその圏内に入らない食環境にある子どもや大人がいて知らずにリスクを受けているのであれば、食品情報をきめ細かく伝え、一般に知られていないトランス脂肪酸についても消費者に注意を促し理解を広めることが第一であると考えます。私たちは今後企業にもアンケート調査をする予定ですが、以下の点について貴省に要請するものです。


 要請
 1.トランス脂肪酸の使用規制を行うこと。
 2.加工食品にトランス脂肪酸の含有量の表示義務化を行うこと。

 ご多忙とは存じますが、この点につき、貴省の見解を2007年1月20日までに、文書で回答いただきたくお願いいたします。

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