決議文「米国産牛肉の輸入再開に反対します」

 2006年1月20日米国から輸入された牛肉に特定危険部位の背骨が混入していたことから、現在、日本政府は輸入停止措置を続けていますが、3月末に日米両国政府の専門家会合が東京で行われるなど輸出再開の途わ探りはじめています。しかし、私たち日本の消費者・生産者は、現在もまだ米国のBSE対策は充分に改善されていないと考えます。 
以下の状況もふまえて、日米両政府は、牛肉の安全性確保に全力を期すべきであり、拙速な輸入再開は行うべきではありません。


1)これまで行われた日米政府の交渉では、対日輸出プログラムの遵守のための再発防止策のみが話しあわれているが、これは問題の解決からほど遠いものである。米国における飼料規制の徹底、SER除去の徹底、BSE検査体制の充実など、構造的な改善が必要である。

2)2005年12月8日の食品安全委員会の米国産牛肉の安全性評価は成立しておらず、リスク管理部門たる厚生労働省、農林水産省は根拠なく米国産牛肉を輸入再開することはできない。

3)食品安全委員会のプリオン専門調査会の半数の委員が再任辞退においては、その多くが政治主導で進められた安全性評価の答申作成を批判したためであると私たちは考る。科学的に慎重な評価を行えなければ食品安全委員会のリスク評価機関としての存在意義はない。今後米国産牛肉の安全性評価を再度行う必要がある。

4)米国内のへたり牛を食肉処理した事例やSRMの除去に対する違反事例だけでなく、
香港でも背骨が混入した米国産牛肉が発見されるなど、米国のBSE対策のずさんさが改めて浮き彫りになっている。また米国の中堅食肉処理会社であるクリーク・ストーン・ファームズ・プレミアム・ビーフ社(カンザス州)は3月23日、自主的なBSEの全頭検査を容認を求めて、米国政府を相手取りワシントン連邦地裁に提訴したが、米国政府は大手の食肉業者の意向に従って、全頭検査を認めようとしていない。このような米国政府のBSE対策は信頼に値しないといわざるをえない。

5)厚生労働省、農林水産省が、4月に行った米国産牛肉の輸入再開の是非に関するリスクコミュニケーションにおいて、多くの消費者が拙速な輸入に反対であると意思表示している。消費者のこうした意見は最大限尊重されるべきである。
 上のとおり決議します。

2006年4月22日
食の安全・監視市民委員会  総会参加者一同
連絡先:東京都新宿区早稲田町75日研ビル2階 日本消費者連盟内
食の安全・監視市民委員会事務局

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