08FSCW第21号
2008日消連第46号
2009年1月29日

食品安全委員会新開発食品専門調査会
ワーキンググループ 座長 早川堯夫 様

食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子
特定非営利活動法人日本消費者連盟
代表運営委員 富山洋子


要請書
「新開発食品評価書『体細胞クローン技術を用いて産出された牛及び豚並びに
それらの後代に由来する食品』を撤回するよう求めます。」




 2008年4月より、食品安全委員会新開発食品専門調査会において検討が開始され、2009年1月19日に、同調査会ワーキンググループにおいて採択された、標記評価書は以下に述べるように、多くの問題があります。私たちは、この評価書の結論を撤回し、再度、慎重な審議を行うことを求めます。




1) 標記評価書の内容は「クローン家畜とその後代の食肉等と既存の食肉等を比較し安全性は同等か」、が中心で、安全性評価の内容として不十分です。

2)「クローン家畜の健全性も評価する」というものの、世界の研究論文のリストアップとその要約、それらの比較にとどまり、日本で経験した死産や、生後直死、病死の体細胞クローン牛の死亡原因の解明を含め新たな知見を提示できていません。

3)体細胞クローン技術の未熟さからくる発生上の欠陥、死産の多さなどに関する世界のデータにつき、科学的解明が不充分です。
 すなわち、胎盤異常、過大子症候群、腎臓の発育異常などの内臓奇形等により、クローン牛が死亡する、体細胞クローンでは発生のメカニズムに異常が見られる、などの研究結果を引用していますが、その原因究明に関する研究は不十分であり、実際に食べることになる消費者として不安を解消することはできません。

4)標記評価書では、一定の期間育った体細胞クローン牛やその後代は健全に育っている、としていますが、その根拠はまったく不明であり、また体細胞クローン技術の欠陥についての論点をすりかえようとするものです。そして体細胞クローンとその後代の食肉や乳製品などは安全である、と安易に結論づけようとしています。

5)また標記評価書では体細胞クローン技術がはらむ倫理面・環境面での影響、動物福祉などを検討していません。別の機関で行うことも含め、体細胞クローン問題を総合的に検討すべきです。
以上

連絡先:日本消費者連盟事務局 山浦康明
東京都新宿区西早稲田1-9-19-207
Tel 03-5155-4765/Fax 03-5155-4767

◆活動報告トップページに戻る