特別決議


原発依存では食の安全は守れない


 3月11日に発生した「東日本大震災」は、東北地方を中心に各地に大きな被害をもたらしました。なかでも、東京電力福島原子力発電所は緊急炉心冷却装置が作動せず、炉心溶融に至る重大事故に発展しました。そのため、放射性物質が大気や海水に流れ出し、農作物や水などへの汚染が拡がり、市民の食などへの不安が高まっています。このたびの原子力災害は、国家と東京電力による犯罪にも等しい人災です。


原子力発電に頼るエネルギー政策を転換しなければ、これからもこのように、人体はもとより、農作物、水産資源、水などへの甚大な被害に曝されることになります。私たちは政府、東京電力などに対して次のように要求するとともに、原子力発電所からの放射能漏れに関するすべての生データを直ちに公表することを求めます。さらに、エネルギー浪費型の社会、効率優先の社会を見直し、エネルギーと食料自給の大切さを考え、実践していくことを決議します。




1)放射能被害への対策において、関係府省庁は、妊産婦、乳幼児などの保護を第一に考えるとともに、予防的視点をもって慎重な対処をすること。

2)食品安全委員会が3月29日にまとめた放射性物質についての食品衛生法上の指標値は、あくまでも緊急事態における放射性物質のリスク評価であって、平常時のリスク評価ではないことを明確にし、改めて評価の見直し及び通常時におけるリスク評価を実施すること。

3)食品安全委員会では遺伝毒性発がん性の評価をしていないので、現時点で水、食品等が「安全」と主張する、厚生労働省の「妊娠中の方、小さなお子さんを持つお母さんの放射線へのご心配にお応えします」というパンフレットの配布は中止すること。

4)水及び農作物について、サンプリングのルールを定めることや、測定用の機器を充実させるなど、検査体制を強化するとともに、土壌および母乳の検査も行うこと。

5)放射性物質による農畜水産業と生産者の被害に対して、補償措置や汚染の除去を含めて万全な対策をとること。また、被害補償について税金を投入する枠組み創設には反対する。

なお、福島原子力発電所についてはただちに廃炉を決定するとともに、廃炉に至る時間的、地域的計画を定めて公表すべきである。また全国の原子力発電施設についても、老朽施設を中心に稼動を見直すことを求めます。


2011年4月16日
食の安全・監視市民委員会第9回総会参加者一同


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