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No.41

2014年6月30日

 目  次

・食の安全・監視市民委員会総会記念シンポジウム報告
・総会報告
・照射食品反対連絡会の運動報告/青汁原料の「大麦若葉粉末」に違法な放射能が照射
・連載漫画「美味しんぼ」の低線量被曝と鼻血などの話題にバッシング
・トピックス@農政改革の問題点
・トピックスATPPをめぐる状況
・FSCW運営委員会報告




巻頭言


 6月19日に東京大学山上会館で開催された、環境ホルモン学会講演会に行ってきました。タイトルは「環境化学物質とエピジェネティック制御機構の接点」というもので、5本の講演がありました。

 中に産婦人科の研究者(情報遺伝学分野)の有馬隆博さんの「男性精子のエピゲノム変異と環境化学物質の影響」は非常に興味深いものでした。わが国の男性不妊(乏精子症)患者は過去10年間で約25倍増加したというのです。これには、医療技術が進歩して受診する人が増えた影響もあるかもしれないとのことですが、環境化学物質の影響によるのかどうかを調べるため、PCBなどいろいろな化学物質を使って、GC×GC/TOF−MS法という説明困難な方法で影響をみたそうです。
 その結果、PCB濃度と精液所見(精子数や運動率など)とは、負の相関があったそうです。

 会場からの発言では、日本人はPCBにばく露されてきたので、不思議はないというものがありましたが、別の方は、確かにPCBばく露は大きかったが、海の底なども下の方に溜まっているので、男性不妊増加の原因なのか、むしろ現在増え続けている農薬(トンボがいなくなるほど毒性の強い農薬)が原因ではないかと思われるから、ぜひ引き続き農薬も対象にして調査してほしいと発言されました。

 ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議が作成した、ネオニコチノイド(ネオニコ)農薬パンフレットに記載されている出荷量グラフと、有馬さんの示された男性不妊増加のグラフとはまさしく重なります。ネオニコ農薬は、世界中でミツバチ減少の原因ではないかとされ、フランスやイギリスは一部の使用を禁止しています。また有機リン農薬やネオニコ農薬は、子どもの神経発達に悪影響があり、HDAD、自閉症、IQ低下、小児ガン、喘息などの原因ではないかという研究が発表されています。

 ネオニコ農薬は田畑だけでなく、建材にも使われ、家庭内の殺虫剤・防虫剤としても多用されています。ゴキブリが1匹もいなくなるのと引き替えに、精子が少なくなったり、子どもの神経発達が阻害されるのでは、公平な取引とは言えません。
 子どもは社会の宝です。そして男性の精子は、卵子とともに、宝の種です。
 有馬さんにはぜひ研究を広げてほしいものです。

(神山美智子)



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