日清スパ王「虫混入」事案に対する公開質問状に対する回答(日清食品冷凍)
2015年1月16日
食の安全・監視市民委員会
代表神山美智子様
日清食品冷凍株式会社
代表取締役社長 友政克己
拝復 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
日頃は弊社の事業活動にご理解賜り、誠にありがとうございます。
貴委員会より2014年12月18日付で頂戴しました『日清スパ王(冷凍パスタ商品)「虫混入」事案に対する公開質問状』につきまして、以下のとおり回答申し上げます。
1. 自主回収を決めた科学的根拠および詳しい理由は?
同一工場(日清食品静岡工場)、同一製造日(10月21日)に製造された同一製品に虫の一部が混入している事案が3件発生したことから、弊社はこれら3件を関連性のある重大な事案と認識し、詳細な原因の調査を開始しました。
①3件において混入していた異物(虫の一部)をDNA鑑定した結果、クロゴキブリであると特定しました。また、混入していた虫の一部に同一部位はなく、1匹の虫が分割されたものと推定しました。
②当該工場では防虫駆除専門会社と契約し対策を講じていますが、過去3年間、工場内におけるゴキブリの捕獲実績はなく、工場内で発生した虫が混入する可能性は極めて低いものと推定しました。
③同製品の製造工程のうち[l]製麺エ程、[2]弟で工程、[3]ソース充填工程、[4]具材充填エ程のそれぞれでの混入の可能性を検証した結果、[1]~[3]については混入の可能性はないものとの結論に達しました。
④工場内に設置している品質管理カメラの画像を確認しましたが、従業員の行動を含め、問題点は見られませんでした。
以上のことから、具材充填工程において、当該工場外で加工し納入された具材から混入した可能性が高いと考え、しかも、作業員が手で投入している具材については、投入時に目視検査を実施していることから、機械で自動投入している具材から混入した可能性が高いと判断しました。
そこで、弊社では、さらなる拡散を永然に防止するために商品の自主回収を決定し、虫の混入が確認された製造日のものだけでなく、混入の可能性が否定できない製造日付や、同一具材を使用している別商品も、念のために回収の対象とすることにいたしました。
なお、自主回収にあたっては、関連する行政機関へ届け出を行うとともに、新聞の社告や弊社ホームべージを通じて周知を図りました。
2.事故発覚から自主回収を決定するまでの詳しい経緯、検査結泉、衛生管理状況、異物混入した原因と再発防止策は?
経緯、検査結泉、衛生管理状況や原因については上記1に回答いたしたとおりです。
再発防止策は以下のとおりです。
①資材供給メーカーが従求から実施している輸出前検品に加え、国内に輸入後も全数検品を実施。
②具材の充填方法について、全数異物検査を実施してから機械で自動投入するか、検品しながら手投入するか、いずれかの方法に変更。
③衛生管理に関する従業員教育の徹底や品質管理カメラの増設など管理体制の強化。
3. HACCPやIS022000等の取得状況は?
当該工場はFSSC22000の認証を取得しています。
4. リコール保険やPL保険に加入しているか?
ともに加入しています。
5. 第三者検証委員会を組織するか?
行政当局である静岡県中部保健所にも届け出を行い、定期的な査察や指導を仰いでおります。また、上記のとおり原材料の調達・受け入れから生産・流通まで一貫した「食品マネジメントシステム」であるFSSC22000の認証を取得しており、品質・安全管理に関する従業員の教育を徹底することで再発防止と消費者の皆さまの信頼回復は実現できるものと考えております。
以上、ご質問に対する回答とさせていただきます。
敬具