米国産牛肉の輸入再開要請を撤回することを求めます。(申入書)

FSCW第22号
2004年2月20日

アメリカ合衆国 農務長官 アン・M・ベネマン 様
駐日アメリカ合衆国大使 ハワード・H・ベーカー 様

食の安全・監視市民委員会
代表 神山 美智子

米国産牛肉の輸入再開要請を撤回することを求めます。(申入書)

 私たちは食の安全を求めて2003年4月以来活動している市民グループです。このたび2003年12月に米国で発生したBSE感染牛問題につき貴政府が日本政府に対して輸入再開を求めていることに私たちは深く憂慮しており、以下の理由から貴政府の日本への輸入再開要請を撤回することを求めます。

、米国のBSE対策を検証した国際調査団の評価でも、免疫組織化学的検査方法だけであること、調査対象の牛が限定されていること、特定危険部位除去が30ヶ月齢以上であること、肉骨粉が鶏や豚には与えられていることなど、米国の対策は不十分であるとされた。

、米国下院の政府改革委員会(デービス委員長)も2月17日、米国政府のBSE対策が不十分だとしてBSEの検査対象数を大幅に増やすように要求しているほどである。

、米国における感染牛の回収状況、ダウナー牛のBSEサーベイランスの実施状況、AMR肉の規制の状況など、未だ信頼に足るデータが不足している。2003年12月30日に貴政府が発表した追加的なBSE対策(30ヶ月齢以上の牛の特定危険部位の除去の義務づけ、AMR肉の規制強化、牛の個体識別制度の導入など)では日本の消費者は信頼することができない。

、日本はBSE汚染国からの牛肉製品の輸入を禁止しており、米国のみを特別扱いして輸入を認めることは公平性を欠く。

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