newsletter No.11
No.11
2006年11月20日
目 次
・9.30 牛肉アンケート集会報告
・外食の原産地表示ガイドラインについて
・照射食品の問題点と反対連絡会の動き
・FSCWの活動
・やさしい「農」生物学(6)
・トピックス「危ない健康食品氾濫の原因」など
・FSCW運営委員会報告
・食の安全学習会のご案内
巻頭言
最近新聞やテレビを賑わせているのは、イジメ、自殺、幼児虐待、高齢者虐待、核開発など嫌なことばかりです。しかも、人の命や心を踏みにじるものばかり。命と心を大切にしなくては、家族も隣人も地域も国も愛せない。そして命と心は自然が育むものだから、自然破壊を繰り返していれば命も心も破壊され続ける。そんな簡単なことを忘れて何が教育改革でしょうか。何がイジメ対策でしょうか。少し前なら閣僚が核を持つべきだなどと発言したら、内閣がつぶれたと思いますが、今は何でもありです。
先日NHKの硫黄島に関する番組で、壕の中で蒸し焼きになったり飢死した日本兵たちの遺骨が今も収拾されないままだと言っていました。太平洋の激戦の島でも、遺族や戦友や若いボランティアが遺骨を収拾しているという放送もありました。小泉さんや安倍さんや石原さんは、自分で硫黄島でもレイテでも行って放置されている遺骨を集めてきたら良いのに、高級車を乗り回し、高級料亭で優雅な宴会をし、靖国参拝は平和祈念のためなど、白々しいばかりです。
あるとき若い人に、こんなことで国のために戦う人などいるはずがないと言ったら、だから実際いないじゃないかと言われました。戦う人がいないのは良いのですが、世の中を良くするために戦う人も少ないのは悲しい。
先日日比谷で障害者自立支援法の見直しを求める集会が開かれ、1万人以上もの参加があったそうです。しかし国会議員の討論会に自民党議員は一人も参加しなかったとか。私たちは言葉に騙されているのです。自立支援とは援助打ち切りであり、消費者の選択とは企業まかせで行政は見て見ぬふりと言う意味です。そして、BSEも鳥インフルエンザも、ダイエット食品による死亡事故も、熱が下がるように忘れ去られています。情報はただただ流れて行く川の水のようで、何もかも流し去り、後に何も残しません。イジメも自殺も虐待もすぐ忘れ去られるでしょう。過去アスベストが何度も取り上げられて忘れられ、また取り上げられて忘れられてきたのと同じです。
本当に心配です。このままではどうなってしまうかと。今自分がどこにいるのか、全体がどこへ向かって行こうとしているのか、自分たちは何をすべきか、何ができるのかなどをまじめに考えるにはどうすれば良いのでしょう。私たち市民委員会は何を提案できるでしょうか。
(神山美智子)