newsletter No.64
No.64
2020 年3 月24 日
目 次
・農薬グリホサートがとっても危険な理由
・機能性表示食品の事後チェックに問題あり
・ゲノム編集食品に規制と表示を求める署名数44万超に
・食品と法律(35) 韓国輸入食品安全管理法と、日本の食品営業許可・届出
・食品表示部会傍聴記 事務局が準備した答申案をそのまま了承
・食塩のマイクロプラスチック残留検査について
・FSCW運営委員会報告
巻頭言
今年めでたく傘寿を迎えたとたん、インフルエンザにかかり、ほぼ2週間寝たきり状態でした。その結果、筋力が弱り、夜中にトイレに起きたとき足元がふらつき、あおむけに転倒しました。
幸い骨折はありませんでしたが、できる限り安静にするよう言い渡されました。
その間、毎日のように古いテレビドラマの再放送を観て過ごしました。そしていくつもの面白い発見とおかしな広告にたくさん出会いました。
日本の刑事ドラマで、黙秘権を告げるところを見たことがありません。アメリカやイギリスのドラマでは当たり前なのに。刑事の家の玄関が施錠されていません。カギをかけないで平気で車を離れます。素人探偵は、勝手に他人の家に踏み込みますが、住居侵入です。
殺されそうになってもみ合い殺してしまったなど、明らかに正当防衛に当たるのに、その場から逃げたりアリバイ工作をして、目撃者に恐喝されて殺すなど、ばかばかしいものもたくさんあります。この前提に警察に対する不信があるように思います。遺留分減殺を「げんさつ」という弁護士も登場しました。正しくは「げんさい」です。
時代劇では、立派な人まで畳の縁を平気で踏みます。藤沢周平原作の映画などでは、卑屈なほど礼儀正しい藩士が出てきたり、衣擦れの音まで聞こえます。テレビと映画では、使えるお金と人数が相当違うので仕方ないかもしれませんが、せめて仕草くらい考えたらどうでしょう。
またBSやケーブルテレビでは、健康食品のコマーシャルが数多くあります。一番笑えるのが打消し・言い訳の言葉です。「個人の感想です。効能・効果を保証するものではありません」が常套句ですが、トクホにも機能性表示食品にもあります。たしかに薬ではないので、効能や効果はうたえませんが、どちらも一定の機能は表示できます。自信がないのでしょうか。
医薬部外品(薬用〇〇)は、効能をうたうことができるのに、「個人の感想です」と書いているものがあります。
化粧品や育毛剤では、「染み込む」と言葉で言っているのに、「浸透は角質層まで」と言い訳に書いています。角質層は皮膚の一番外側の層で、剥離したものが垢です。
神山美智子(代表)