Newsletter No.69
Newsletter No.69
2021年6月30日
目 次
●放射能汚染水の海洋放出に反対し、その撤回を政府に求めていきます
●健康食品の広告に関する調査の結果について~消費者庁への意見書と、総会特別決議へ
●「食品表示について市民の声を聞く集会」開催される
●食の安全・監視市民委員会第19回総会報告
●食の安全・監視市民委員会主催講演会 日本のたまごは安全か?~アニマルウェルフェアから考える~
巻頭言
The answer is absolutely yes ―答えはもちろんイエスだー
東京新聞一面トップ記事の見出しです。同紙記者の「緊急事態宣言化下でも五輪は開催しますか?」との問いに対するIOCジョン・コーツ調整委員長の発言(5月21日)だそうです。
適切な医療を受けられずに自宅で死亡する方が後を絶たないなかで、オリンピックですか?大学生にリモート授業を強い、小学生にまでマスクを強い、それでオリンピックですか?私の小学校2年生の孫は、運動会で、マスクをして軍手をはめて大玉転がしをしたそうです。私は、街で、マスクをしている下校途中の小学生を見ると涙が出ます。
オリンピックを強行するため、ワクチン接種も強行されていますが、大規模接種会場に並ぶ高齢者の姿は、まるで、屠場に運ばれる動物のようにすら見えます。しかもテレビは、繰り返し、「早く打てて良かった」という高齢者の声のみを放映しています。ネット弱者にネット予約を強いておいて、二重予約をキャンセルしないと非難していますが、私に送られた区のワクチン接種に関する手紙には、どこを探してもキャンセルに関する情報が記載されていません。予約日に発熱したらどうするのでしょう。
ワクチン接種の優先順位も間違っていると思います。高齢者は巣ごもり生活をしている人が多いので、感染リスクは大きくありません。福祉施設職員・公共交通機関の関係者、教員・保育士、警察官・消防士など、多くの人と接触する仕事についている人たちこそ優先接種するべきです。
接種後亡くなっている人が多数ありますが、直接の因果関係が証明されないなどと言われています。つまり救済制度の対象にしないということですね。
高齢者は、感染すると重症化するリスクが大きいと言われていますが、それなら重症化を防ぐ医薬品の開発こそが急務ではないでしょうか?太平洋戦争終戦直後、私の妹が肺炎になって死線をさまよったことがありました。蒸気の吸入くらいしかやれることがなかったのです。結局家庭医が苦労して入手したペニシリンで助かったそうですが、現在のコロナ治療も、酸素吸入・人工呼吸器・エクモなど、何だか70年前と変わらないような気がしています。
最初の見出しに戻れば、The answer is absolutely noです!
神山美智子(食の安全・監視市民委員会代表)