BSE対策の徹底を求め、アメリカ産牛肉輸入再開に反対するアピール
05FFCW第 1号
2005年4月21日
食品安全委員会委員長 寺田雅昭 様
農林水産大臣 島村宜伸 様
厚生労働大臣 尾辻秀久 様
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子
東京都新宿区早稲田町75日研ビル2F
日本消費者連盟気付
tel 03-5155-4765
BSE対策の徹底を求め、アメリカ産牛肉輸入再開に反対するアピール
私たち食の安全・監視市民委員会は食品安全基本法成立を機に、予防原則の立場から、食の安全に関する食品関連事業者及び行政を監視する目的で設立した団体です。
本日の総会参加者は、以下の理由により、全頭検査の継続、ピッシングの禁止など、BSE対策の徹底を求め、安全性の証明のないアメリカ産牛肉の輸入再開に反対します。
理由
1.BSE(牛海綿状脳症・狂牛病)については、未解明の部分が非常に多く、いわゆる「分からないことだらけ」の疾病である。わが国において、肉骨粉を法的に禁止した後に生れた2頭の牛でBSE感染が発見され、その原因は不明である。
2.こうした状況下で、今もなおBSE牛が発見され続け、4月8日現在、すでに17頭に及んでいる。
3.現在必要なことは、科学的な原因究明と防止対策の徹底・拡充であって、全頭検査の廃止などの規制緩和ではない。アメリカ産牛肉の輸入再開という政治問題を解決するために、科学をゆがめ真実追求をおろそかにすることは絶対に許されない。
4.アメリカ産牛肉の輸入再開については、深く広くデータを収集して、アメリカ産牛肉のリスクを科学的に評価することがまず必要であって、肉質の目視により月齢を判断しただけで輸入を認めるなどということは絶対に行うべきではない。アメリカ国内においても飼料規制などBSE対策が不十分であるとの会計検査院(GAO)の報告があり、BSE発生が隠されているとの内部告発などもある。
5.牛肉貿易も商取引である以上、商業道徳、商業倫理が要求され、売り手が顧客の要望に従うのが筋であって、顧客が売り手の強引な要求に従うのは逆である。
2005年4月16日
食の安全・監視市民委員会
総会参加者一同