抗議声明
05FSCW第3号
2005日消連第4号
2005年5月9日
食品安全委員会
委員長 寺田 雅昭 様
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子
日本消費者連盟
代表運営委員 富山洋子
東京都新宿区早稲田町75日研ビル2階
日本消費者連盟気付
TEL03-5155-4765
FAX03-5155-4767
抗議声明
2005年5月6日に開催された貴委員会は、3月28日に貴委員会プリオン専門調査会から答申された「我が国におけるBSE対策に係る食品健康影響評価」について審議を行われましたが、最初から「納得できる結論」である事を前提とした3人の委員の意見表明で終わり、管理部門である厚生労働省・農林水産省への答申を決定されたことに抗議を表明致します。
特に、3月31日から4月27日に実施された「我が国におけるBSE対策に係る食品健康影響評価審議結果(案)についての意見・情報の募集結果」については、これまでで一番多く提出されてきた1250通を、事務局で152項目に類型化し紋切り型の回答を付けた「意見・情報の概要及びプリオン専門調査会の回答」の資料にした添付があるのみで、しかも、7割もが全頭検査の継続を望む意見であったにも関わらず、貴委員会としてここに寄せられた意見・情報をどのように受け止めるのかの見解も評価も批判もなく、全く無視されたに等しい扱いに怒りを禁じ得ません。
これら意見・情報は4月27日に締め切られ、28日にまとめて5月2日にはプリオン専門調査会委員からのこれらに対する意見を集約したとの説明がありました。この短い期間にどのような委員からの意見集約が行われたのか疑問であり、意見・情報募集は形式的に行われたと言わざるをえません。
このように、米国産牛肉輸入再開へのスケジュールにあわせて急ぎ5月6日の貴委員会を開催し、BSEリスク評価に必要な科学的知見が十分ではないとしながら管理部門への答申を決定されたことは、独立機関としてあくまでも科学的立場から意見を答申すべき貴委員会の存在理由を問われるものです。