軍事増強に反対、食の安全確保に向け 農業振興支援の強化を
22FSCW第6号
2023年2月1日
内閣総理大臣 岸田文雄様
消費者及び食の安全担当大臣 河野太郎様
農林水産大臣 野村哲郎様
食の安全・監視市民委員会
共同代表 佐野真理子 山浦康明
軍事増強に反対、食の安全確保に向け
農業振興支援の強化を
現在世界は、人口増加や長引くコロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻、気候変動等のため、深刻な食料危機に見舞われています。しかも日本は円安や中国の輸入増などから、食料輸入の面でもいわゆる「買い負け」状態にあり海外の食料に頼ることの危うさを露呈しています。
しかし、日本の食料自給率は依然として最低水準にあります。一方、農家は高齢化や担い手不足、低い農畜産物価格、肥料や飼料、生産資材の高騰で経営危機に直面しており、農業・農村集落は崩壊寸前です。
そうした中で政府は、軍事費を増強させようとしています。今最も大切なことは、人々が安心して働き、十分に食べられる施策を講じることであり、食の安全は、基本的な食料が充分に確保されなければ保障されません。
こうしたことから、私たち食の安全・監視市民委員会は、政府に対し、以下のことを要望します。
記
1.軍事の増強を撤回し、その予算を食料自給率・自給力を向上させるための農業振興支援にこそ使ってください。
2.農業振興政策は、規模拡大、効率化、化学や技術化を重視するのではなく、小規模・家族農業も含めた支援を進めてください。
3.若者などの貧困・格差の解消に向けて、非正規雇用を抑制するとともに、希望に応じて就農支援を行うなど、農業の担い手対策も行ってください。
4.農村集落の維持・振興のための施策・支援をしてください。
以上
<連絡先> 食の安全・監視市民委員会
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