私たち食の安全・監視市民委員会は、市民の立場から予防原則にのっとり、貴委員会のリスク評価や、厚生労働省・農林水産省のリスク管理に対して提言をし、また食品関連事業者の事業活動等の監視を行うことを目的に、2003年4月19日に設立された団体です。 このたび貴委員会は、体細胞クローン技術を用いて産出された牛及び豚並びにそれらの後代に由来する食品の安全性について、新開発食品専門調査会に付託し、同調査会はワーキンググループを設置することとしました。そして同調査会委員のみでなく、他の調査会委員も含め、ワーキンググループ委員を選出するとされています。この委員選出候補者の中に、緊急時対応専門調査会、微生物・ウイルス専門調査会、かび毒・自然毒等専門調査会委員である熊谷進東京大学大学院農学生命科学研究科教授が含まれていますが、同教授は、「クローン技術を利用した動物性食品の安全性」研究の主任研究者です。厚生労働省の薬事分科会規程第5条4には、「医薬品等の製造の承認、再評価等に関する調査審議において、申請者の依頼により作成された申請資料に著者又は比較臨床試験において薬物等の割付け及び割付表の保管を行った者(以下「コントローラー」という。)として氏名が記載された者等その作成に密接に関与した委員又は臨時委員は、当該申請に係る医薬品等に関する調査審議に加わることができない。」と定められています。 熊谷教授は、まさしく申請資料の著者その他その作成に密接に関与した委員に該当するので、貴委員会ワーキンググループでのリスク評価審議に加われるべきでないことは明かであると考えます。このことにつき、2008年4月末日までに貴意を書面にて回答されたく申し入れます。 |