意見書 「政府の事故米問題をめぐる対応は不十分です」
|
農林水産大臣 石破茂様 |
| ||
意見書 「政府の事故米問題をめぐる対応は不十分です」 |
農林水産省はMA(ミニマムアクセス)米の事故米から明らかになった諸問題に対し、汚染米の国内流通の実体調査報告、幹部職員への処分、米トレーサビリティ制度の検討、原料米原産地表示制度の検討などで、早急に事態の収拾をはかろうとしています。しかし、「事故米穀の不正規流通事案に関する対応策緊急取りまとめ」(2008年9月22日、事故米穀の不正規流通に関する対応検討チーム)の「今後の検討課題」(同取りまとめ6頁)に照らしても、未だ多くの問題が残っており、農水省幹部等の責任の取り方や、米流通システム、さらに根本的には貿易ルールを見直すなど、抜本的改革の必要があると思います。よって、以下に述べるようにさらに検討を続けることを求めます。 | |||
記 | |||
(1)行政責任の明確化、厳正な処分について 2008年12月24日開催の内閣府の「事故米に関する有識者会議」で報告された農水省幹部に対する処分の内容は、次官に対し給与の2割カット2ヶ月分が最高で、他の職員は訓告・口頭注意にとどまるなど極めて甘い処分でした。また汚染米問題が起きた当時、総合食料局長だった官房長が08年12月26日退職してしまうなど、責任者をはずし、責任の所在をわからなくさせる意図がみえます。米に対する安全性の信頼を失墜させた責任は重大です。関係者に対する、より厳しい処分を求めます。(2)米の流通・取引に関する検査体制の強化 汚染米の流通ルートの解明はまだすべて完了したわけではありません。08年10月31日、農水省は「流通ルートの解明状況の全体像」を公表しました。その中で、その8割を解明できた、としましたが、02年度以前に事業者に売却した事故米数量が未だ不明であり、加工用に売却された汚染米の行方についても、消費済みなどと無責任に推定しただけで事足れりとしています。さらに調査を進め、消費者に対する汚染のリスクをしっかりと評価すべきです。 (3)ミニマムアクセス(MA)米について (4)米穀の流通システム全般の見直しについて (5)不正取引を行う事業者に対する罰則の強化 | |||
以上 | |||
|