1999年に日本で認可された人工甘味料「スクラロース」(別名トリクロロガラクトスクロース、化学式C12H19Cl3O8)が添加されている飲食物が、スーパーマーケットやコンビニエンスストアー、自動販売機などで大量に販売されていることが私たちの調査でわかりました。製造・販売している主な事業者は、サントリー、キリン、アサヒビール、森永製菓、ヤクルトなどの食品・飲料メーカーです。 「スクラロース」とは、同じく甘味料の「アセスルファム」などと一緒に使って「甘さひかえめ」などとうたい、缶コ-ヒー、カクテルなどの飲料、ガムなどの菓子類、デザート、ドレッシング、漬物など100品目以上の食品に使用する食品添加物で有機塩素化合物なので、次のような問題点が考えられます。1)スクラロースはその毒性が証明されているわけではありませんが、難消化物質として下痢を伴う症状が出ることがあり、変異原性の疑いもあります。2)体内で消化されることが少なく環境に排出され、難分解物質として環境中に蓄積される可能性があります。 3)市場に流通するスクラロースについて、1999年に食品衛生調査会で安全性が評価されたときの製造方法のままで現在も生産されているのかどうか、確認されていません。スクラロースはショ糖の3つの水酸基を選択的に塩素原子に置換することによって生成されますが、有機塩素化合物であることから、異なる製法で生産されると有害物質が生まれ消費者被害が生じる恐れがあります。 4)スクラロースが入った製品が自動販売機で売られていますが、購入者は購入する際に缶を手に取ることができないため製品にスクラロースが含まれているかどうか知ることができません。 こうしたことから、私たちは、消費者庁、食品安全委員会、厚生労働省、環境省に対して次のように要請します。貴省庁の対処方針を8月10日までに文書でご回答下さい。 |