日米二国間交渉など新たな通商交渉に反対する決議
日米二国間交渉など新たな通商交渉に反対する決議 |
2016年2月に12カ国が署名し、日本では12月に批准が強行された環太平洋経済連携協定(TPP)は、アメリカのトランプ大統領の「永久離脱」によって、発効が事実上困難になりました。同時に、トランプ大統領は「アメリカ第一主義」による二国間の通商交渉を開始すると主張しています。安倍首相も日米交渉に応じる構えであることから、日米二国間交渉の開始が確実視されています。 一方、日本と欧州連合(EU)との間でも経済連携協定(日欧EPA)交渉が続けられ、安倍内閣は早期の合意を図ろうとしています。また、東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国と日中韓印豪NZの6カ国による広域的な東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉も積み重ねられています。それ以外にも、中国や韓国との交渉など、多くの通商交渉が錯綜しています。 これらの交渉に際して、安倍首相は「TPP協定合意の水準が交渉の礎になる」と明言していることから、食の安全の規制緩和や農産物の市場開放、医療や労働、投資など、あらゆる面でTPPを上回る要求が行われることが想定されます。 これにより、TPPで懸念された私たちの暮らしや健康、地域経済、さらには食料自給や国の主権さえ脅かされることになります。しかも、TPPをはじめ、これらの交渉はすべて内容が明らかにされておらず、秘密のうちに進められています。このようなまま交渉を進めることなど、到底認められるものではありません。 |
2017年4月16日 食の安全・監視市民委員会第15回総会参加者一同 |